イネ科、キビ属に分類される一年生草本
中央アジアなどが原産地で、ヨーロッパには石器時代に伝わり、18世紀にヨーロッパからの移民がアメリカに伝えた。日本においても古くから栽培されていたが、古代の記録にはないため、アワ、ヒエ、イネよりも遅れて伝来したと考えられている。
見た目の“黄実”が語源で、キビと呼ばれるようになったと言われるが、品種により白っぽいものや褐色のものもある。生育期間が短く、乾燥にとても強く、収穫も手間がかからないが、鳥害を受けやすい。北海道から沖縄まで全国各地で栽培され、ほとんどがもち種となっている。
栄養価としては、ビタミンB₁、B₆、亜鉛、ナイアシンが豊富であり、黄色い色素はポリフェノールで抗酸化性に優れている。小粒な雑穀としてはコクや甘みが強く、冷めてからも、もちもちした食感が残る。