会長挨拶

日頃は、日本雑穀協会の活動にご理解、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

日本では、縄文時代よりお米よりも早く、粟や稗などを食してきました。庶民の大切な主食として、我々日本人の生活に深く根付いています。しかし、食環境の変化や米主体の農業政策などにより、雑穀の生産量や消費量は共に急激に減少し、穀物の多くは輸入に頼ることとなり、食料自給率も大きく低下しました。

一方で、生活習慣病の増加などにより、食や健康への関心が高まるにつれて、高い栄養価や機能性に富む雑穀は、近年注目が高まっています。そのような中で、雑穀を一過性のブームにするのではなく、雑穀の生産、加工、流通に関係する企業や研究者などが一体となって、雑穀の生産と消費の両面から普及に取り組むことを目的に、日本雑穀協会を設立いたしました。

また、ひとたび世界を見ると、西アフリカのサバンナ地帯では、その過酷な気候状態から、米やトウモロコシなどは栽培できず、干ばつに強いトウジンビエやソルガムなどを栽培し主食にしています。東アフリカやインド、ネパールでは、シコクビエの醸造酒が日常的に飲まれていて、彼らの食文化に多大な影響を与えています。中南米原産のキノアやエチオピア原産のテフも脚光を浴びています。

そのような現実を踏まえた上で、日本国内だけでなく広く世界を見つめて、雑穀の魅力や価値を伝えてまいります。
引き続き、ご支援、ご助言のほど、よろしくお願い申し上げます。

      一般社団法人日本雑穀協会
               会長 倉内 伸幸

 
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